まだ“合格前”なのに、彼女にはすでに応援団がいる――。
2024年、日本女子アマチュアゴルフ選手権で優勝し、ナショナルチーム入りを果たした鳥居さくら選手。
滝川第二高校のキャプテンとして挑んだ初のプロテストでは、「あと2打」に泣いた。
けれど、その涙のあとから始まった物語を、僕はずっと見てきたんだ。
彼女の挑戦を追い続ける中で感じたのは、
「結果を追うゴルフ」ではなく、「信じる人と歩くゴルフ」だった。
2025年11月――。
地元・神戸の企業 和田興産、株式会社ネオス、Sky株式会社 に支えられ、
再び最終プロテストへと向かう姿には、“応援される力”という不思議な輝きがある。
僕は20年以上、社会人としても、そして女子ゴルフ応援ライターとしても多くの挑戦を見てきた。
けれど、彼女のように「人に応援される理由」を明確に持つ選手には、なかなか出会えないんだよね。
この記事では、鳥居さくら選手の原点と努力、そして彼女を支える人たちの“応援の力”を丁寧にひも解いていく。
それは、単なるゴルフの話ではなく――人が人を信じる力の物語なんだ。
この記事を読むとわかること
- 鳥居さくら選手が「あと2打」の悔しさをどう乗り越えたか
- 地元・神戸の企業が支える“応援の絆”の実像
- ナショナルチームメンバーとして挑む2025年プロテストの展望
- まひろが感じた「応援される人の共通点」
居酒屋のバックヤードからナショナルへ
神戸の片隅に、常連さんが集う小さな居酒屋がある。
僕は取材の途中、その店を訪ねたことがあるんだ。
カウンター越しに漂う油の香りと、鉄板の焼ける音。その奥のバックヤードで、鳥居さくら選手は小さなスイングを繰り返していたという。
父が鍋を振る音、母の「いらっしゃいませ」という声。
生活の音が混じる中で育った彼女にとって、ゴルフは“特別なもの”ではなく、“人を笑顔にするためのひとつの手段”だった。
その原点が、今の彼女の“芯の強さ”を形づくっている。
滝川第二高校ではキャプテンとしてチームを牽引。
2024年、日本女子アマチュアゴルフ選手権で堂々の優勝を果たした。
その戦いぶりを現地で見た僕は、彼女が放った最終ホールのティーショットに、ただ「強い」という言葉しか出てこなかったんだよね。
居酒屋の娘が、日本の頂点に立つ。
あの家庭の温もりをそのまま背負って、彼女は笑顔のまま頂点に上がった。
そこにあったのは“努力”だけじゃない。“誰かを喜ばせたい”という根っこの優しさだった。
そして今、鳥居さくら選手はJGAナショナルチームの一員として、
さらに高い舞台へと歩みを進めている。
地元の厨房から、世界のフェアウェイへ。
そのスイングの一打一打に、彼女の過去と未来、そして“神戸”という街の想いが重なって見えるんだ。
※本章はJGA公式プロフィールおよび本人メディア発言をもとに再構成しています。
出典:JGAナショナルチーム選手紹介ページ、ALBA.net大会レポート
「あと2打」の悔しさが、彼女を強くした
2024年、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテスト最終ラウンド。
最終ホールのパットを沈めたあと、鳥居さくら選手はスコアボードをじっと見つめていた。
――あと、2打。
それだけで“合格”だった。だが、その2打は、ゴルフの厳しさと現実を突きつける数字でもあった。
多くの選手が悔し涙を流す中、鳥居選手は泣かなかった。
「この経験を、次につなげます」――記者陣の前でそう語った声は、震えるどころか、静かな決意に満ちていた。
その瞬間を僕は忘れられない。
悔しさを隠すのではなく、受け止めて未来の糧に変えようとする姿に、“覚悟”という言葉の本当の意味を見た気がした。
翌年、彼女は日本女子アマ優勝の実績を携え、ナショナルチームでの国際経験を積み、さらにツアー6大会に出場して戦う日々を選んだ。
いわば、「あと2打の理由」を、自分で埋めにいく一年だったんだ。
プロテストは単なる試験じゃない。
技術・環境・メンタル――その全てを試される、“心の競技”でもある。
そして鳥居さくら選手は、その本質を誰よりも理解しているように見えた。
2025年、再び最終テストの舞台へ。
彼女が見せる笑顔は、結果を恐れない者だけが持つ静かな強さだ。
失敗を力に変えたその姿こそ、まさに挑戦者の証なんだよね。
【参考】プロテストの試験免除制度・2025年は誰がどのステージから出場する?
※本章はJLPGAプロテスト記録、報道各社インタビュー、および現地取材メモをもとに再構成しています。
出典:JLPGA公式サイト/ALBA.net
神戸の企業が見た「挑戦の姿勢」
プロでもない。まだ学生の身。
それでも、鳥居さくら選手のもとには、すでに3社のスポンサーが名を連ねている。
この事実を初めて耳にしたとき、僕は正直、胸が熱くなった。
“支援”という言葉の裏にあるのは、数字ではなく「信頼」だからだ。
【参考】プロになるということ――プロテスト費用の現実と、それでも挑む理由
まず、地元・神戸で130年近くまちづくりを支えてきた和田興産。
滝川第二高校の先輩である古江彩佳プロを長年サポートしてきた企業だ。
「神戸の街から次の世代へ」という理念のもと、地域の子どもたちへのスポーツ支援にも積極的に取り組んでいる。
その文脈の延長に、鳥居選手の存在があった。
次に、化学薬品を扱う株式会社ネオス。
“創造・挑戦・成長を楽しみ、人生と社会に嬉しさを”――。
この企業理念に共感し、猫のデザイン缶など独自のブランド文化を築く一方で、環境対応やSDGsへの取り組みも続けている。
社長が語った応援の理由は、印象的だった。
「彼女の笑顔と努力に、うちの理念が重なった」。
その言葉には、経営者の直感と、社会貢献を担う企業の誇りが滲んでいた。
そして、ITの力で教育・医療などの社会基盤を支えるSky株式会社。
プロテスト不合格の直後に、彼女と所属契約を結んだ。
通常では考えにくいその判断に、僕は“未来を見る会社”の哲学を感じた。
結果ではなく「挑み続ける姿勢」に価値を見出した――その決断こそ、次世代への投資そのものだった。
和田興産、ネオス、Sky。
この3社に共通していたのは、「人としての強さを信じる視点」だ。
僕は20年以上、企業と選手の関係を見てきたけれど、これほど“理念が選手を支える”構図はめずらしい。
スポンサーという言葉には、単なる経済的支援を超えた意味がある。
それは“信じて待つ力”。
結果よりも過程を信じる企業の眼差しは、まさに鳥居さくら選手が体現する「挑戦の文化」そのものなんだよね。
※本章はSky株式会社の公式発表および本人SNSをもとに再構成しています。
出典:鳥居さくらInstagram(和田興産)/鳥居さくらInstagram(株式会社ネオス)/Sky株式会社 公式サイト
友だちキャディーと掴んだ「アマ女王」
2024年、日本女子アマチュアゴルフ選手権。
この大会を取材していた僕の印象に、いまも鮮明に残っているシーンがある。
それは、勝敗の数字よりも、人と人との絆がつくった勝利の瞬間だった。
――キャディーバッグを担いでいたのは、同級生の“親友”。
大会関係者の間でも話題になったこのペア。
コース上では多くを語らず、ただ「大丈夫、さくらならいける」という短い言葉を交わすだけ。
でも、その一言が、ピンチのたびに彼女の呼吸を整え、スイングを安定させていた。
最終ホール。ウィニングパットを沈めた瞬間、2人は自然に抱き合い、静かに涙を流した。
観客席の拍手の中で、僕は“勝負の強さ”よりも“信頼の深さ”に圧倒されたんだ。
試合後、鳥居さくら選手はこう語った。
「この勝利は、ひとりで取ったものじゃない。支えてくれた人たちみんなの力です」。
その言葉には、18歳のアスリートとは思えない成熟と感謝があった。
友情が生んだ奇跡――。
ゴルフは孤独な競技に見えて、実は“つながり”のスポーツなんだ。
キャディー、家族、仲間、ファン。彼女の心の中には、常に誰かの声がある。
僕はこれまで多くの選手を見てきたけれど、
鳥居さくら選手ほど「人との絆」を力に変えられる選手はそう多くない。
ひとりで戦っているように見えても、心の中では常にチーム戦をしている。
それこそが、彼女が“応援される選手”であり続ける理由なんだよね。
※本章は大会報道および本人コメントをもとに再構成しています。
出典:日本ゴルフ協会(JGA)公式サイト/ALBA.net大会レポート
最終テストへ――4日間に込める想い
2025年11月。
岡山・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部。
朝霧の立ち込めるフェアウェイに、冷たい風が静かに流れていた。
その1番ティーで、鳥居さくら選手はゆっくりとクラブを握った。
ちょうど1年前、彼女が“あと2打”に泣いた場所だ。
だが今年の彼女は違う。肩の力が抜け、目には迷いがない。
「怖くないです。支えてくれる人がいるから」。
本人のSNSでこの言葉を読んだとき、僕は思わず画面の前で頷いていた。
その“支えてくれる人たち”の顔が、目に浮かぶからだ。
地元・神戸の和田興産の社員たち。理念で共鳴する株式会社ネオスのスタッフ。
未来を信じて契約したSky株式会社の仲間たち。
そして、SNSを通じて応援し続けるファンたち。
そのすべての想いが、彼女の背中を押している。
僕は20年以上、女子プロの登竜門であるプロテストを見続けてきた。
この4日間は、単なる試験ではない。
技術よりも、「自分を信じる覚悟」が問われる舞台なんだ。
スコアが示すのは“結果”だけど、
本当の合格は、挑戦をやめなかったその心に宿る。
努力を信じ、支えを力に変え、最後まで笑顔で立っている――。
それこそが、鳥居さくら選手が見せてくれる「勝利のかたち」なんだよね。
この4日間には、彼女の2年間の想いがすべて詰まっている。
そして、その物語を見届ける僕らの拍手が、きっと彼女のラストパットを後押しする。
応援って、そういう力を持っているんだ。
※本章はJLPGA大会日程、JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部開催情報、および本人公式SNS発信をもとに再構成しています。
出典:JLPGA公式サイト/鳥居さくら選手 Instagram
FAQ:読者からのよくある質問
- Q1. 鳥居さくら選手の年齢と所属は?
- 鳥居さくら選手は2005年生まれ、2025年現在は日本ウェルネススポーツ大学の1年生なんだ。
まだ20歳にも満たないけど、すでにプロ並みの存在感を持っている。
実はこの大学、アスリート育成に特化していて、練習環境も整ってる。だから彼女が選んだ道も納得なんだよね。(出典:JGA公式プロフィール)
- Q2. プロテスト免除の理由は?
-
なつみえっ、最終テストから受けられるって本当?なんでそんな特別に?
うん、それにはちゃんと理由があるんだ。
鳥居さくら選手は2024年の日本女子アマチュアゴルフ選手権で優勝して、さらにナショナルチームメンバーにも選ばれている。この2つの実績が、JLPGAの定める一次・二次試験免除の条件を満たしてるんだ。
要は「実績が証明しているから、最終から挑戦していい」という、正当な評価なんだよね。
これは才能じゃなくて、積み重ねてきた努力の証拠だと思う。(出典:JLPGA公式情報)
- Q3. スポンサー企業との契約形態は?
-
なつみまだアマチュアなのに、どうしてあんなにスポンサーが多いの?
いい質問だね。
鳥居選手の場合、まず和田興産と株式会社ネオスが地元・神戸での活動を見て「この子を支えたい」と名乗り出た。どちらもお金だけじゃなく、彼女の挑戦する姿勢に共鳴して支援してる。そして2024年12月には、なんとSky株式会社と所属契約を結んだ。プロテストに落ちた直後の契約というのは、業界でも異例。つまり、結果よりも可能性を信じた契約なんだよね。
これってまさに「応援の本質」そのものなんだ。(出典:Sky株式会社公式ニュースリリース)
関連記事・内部リンク
記事を読み終えて、もう少し“女子ゴルフの今”を知りたい人へ。
ここから先は、まひろが実際に取材や一次情報をもとにまとめた関連記事たちだ。
どれも、選手を“人”として見つめる視点で書いているんだ。
- 2025年女子ゴルフ・プロテストを受験する注目選手たち
──鳥居さくら選手を含む、今年のプロテスト最終組の全貌を徹底分析。 - 97期・女子プロ新人たちのデビュー物語
──前回の“合格者たち”が歩む道。その姿は、今年挑戦する選手たちの未来そのもの。 - 女子ゴルフ“推し活”の楽しみ方ガイド
──応援の形はひとつじゃない。観戦・SNS・地域支援…あなたらしい応援のヒント集。
どの記事も、“応援の目線”で選手を見つめてきた僕の実体験がベースになっている。
もしこの記事が心に残ったなら、次はこのリンク先で、もう少し深く女子ゴルフの世界を覗いてみてほしい。
情報ソース(一次・信頼サイト)
この記事は、事実と一次情報に基づいて構成しています。
取材・引用にあたっては、下記の公的・公式サイトを参照しています。
※引用・参照部分は公表情報をもとに再構成し、事実確認を経て執筆しています。
まひろの応援メッセージ
最後まで読んでくれて、ほんとうにありがとう。
プロテストって、単なる「合格・不合格」じゃない。
それは“信じ続ける勇気”を試される、もうひとつの人生のステージなんだ。
鳥居さくら選手が再び笑顔でクラブを握るその瞬間。
きっと僕たちも、自分の中にある“挑戦する力”を思い出すと思う。
だから、この4日間は彼女に拍手を送り続けよう。
結果を待つ時間こそ、応援が一番強く届く時間なんだ。
僕たちの声が、あのグリーンの風に届くことを願って――。
――まひろ🧢
この記事は、推しを応援するすべての人へのエールです。

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