壊れたのは、あの夏――2024年のプロテストだった。
あのとき、ドライバーは折れた。でも、彼女の心は折れなかった。
そして2025年11月。広島・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部。
寺西飛香留(てらにし・ひかる)選手は、新しい相棒のドライバーを手に、6度目のプロテストへと向かっている。
157cmという小柄な体から放たれる270ヤードの弾道。
その一打に込められているのは、挑戦の積み重ねと、祈りのような集中だ。
彼女は2024年、女子選手として史上初めて男子ツアー予選(JGTO QT)に挑戦し、ゴルフ界を驚かせた。
だが、寺西飛香留という選手の真価は「話題性」ではなく、その裏にある“静かな闘志”にこそある。
毎朝の参拝、そして写経。
それは、自分を見失わないための“儀式”でもある。
炎のように熱く、水のように静かに。
その相反する二つの力を調和させながら、彼女はいま、“本丸”ともいえる最終プロテストへ挑んでいる。
去年の痛みが、今年の強さを作った。
だからこそ、彼女の笑顔には説得力がある。
――挑戦を恐れない者だけが、信じる力の意味を知っているんだよね。
※本章は2024年および2025年のJLPGA公式・ALBA.net・寺西飛香留選手公式Instagramの一次情報をもとに再構成しています。
この記事を読むとわかること
- ・2025年、寺西飛香留選手が挑む6度目のプロテストの舞台裏
- ・男子ツアー挑戦から見える、彼女の挑戦哲学
- ・写経・参拝が支える“心のマネジメント術”
- ・スポンサーや支援者との絆が生む、挑戦の循環構造
“炎”の挑戦——女子が男子ツアーに挑むという決断
2024年、寺西飛香留(てらにし・ひかる)選手は、女子ゴルファーとして史上初めて男子ツアーの予選会(JGTO QT)に挑んだ。
そのニュースは、ゴルフ界に一瞬で広がり、ファンの間に「新しい風が吹いた」と話題を呼んだ。
けれど、本人はいたって冷静だった。
「男子の試合でも、自分のスイングを貫くだけです。」
――その声は穏やかだったが、その奥には燃えるような決意が宿っていた。
寺西選手のドライバーショットは平均260〜270ヤード。
157cmという体格からは想像もできないような弾道を描き、男子プロ顔負けの飛距離でフェアウェイを貫く。
それはまさに、挑戦という言葉を体現するスイングだった。
彼女が「挑戦」という言葉を有言実行してきた証は、2024年のプロテストにある。
あのとき、ドライバーが破損するというアクシデントに見舞われながらも、
彼女は試合を最後まで戦い抜いた。
「ドライバーが壊れても、やれることをやるだけ。」
(出典:寺西飛香留公式Instagram 2024年投稿)
その言葉どおり、寺西選手は“道具に頼らない精神力”を証明した。
そして2025年――新しいドライバーを手に、彼女は再びティーに立っている。
あの試練の一年を超えて、挑戦は成熟へと変わったんだ。
炎のように挑み、どんな逆境にも笑顔で立ち向かう。
彼女の姿に、“挑戦するとは何か”を僕たちは改めて教えられている気がするんだよね。
※本章は2024年および2025年のJLPGA公式・ALBA.net・スポニチアネックス(Sports Bull配信)・寺西飛香留選手公式SNSの一次情報をもとに再構成しています。
“水”の心——写経と参拝が生む静かな強さ
寺西飛香留(てらにし・ひかる)選手の挑戦には、“炎”のような話題性の裏側に、水のように澄んだ日常が流れている。
その象徴が、毎朝欠かさず続けている写経と参拝だ。
彼女の出身校は、高野山高校。
山深い霊域で学んだ数年間が、彼女の「心を整える力」の原点になっている。
卒業後も、心を鎮めるための写経、感謝を伝えるための参拝を欠かさない。
それはもはや“ルーティン”ではなく、プロアスリートとしての信念であり、精神の軸なんだ。

静けさの中にこそ、強さがある。
彼女のスイングは“祈りの延長線”にあるように見える。
父との二人三脚で積み重ねた千球の練習。
その地道な努力が、いまの飛距離を支えている。
157cmという体に秘めた爆発的なヘッドスピード。
まるで、“祈りが球を押し出している”かのような伸びのあるショットだ。
派手なガッツポーズも、奇をてらったパフォーマンスもない。
けれど、彼女のスイングには心の芯の強さが宿っている。
それは、どんなデータよりも雄弁に“人としての深さ”を語っているように思う。
まひろとして多くの選手を見てきたけれど、
寺西飛香留選手ほど“静寂を味方につけている選手”はそう多くない。
プレー中の一球一球に、感謝と覚悟が滲んでいるんだよね。
※本章はJLPGA公式プロフィール・選手インタビュー・ALBA.net取材記事などの一次情報をもとに再構成しています。
“現実”の壁——注目選手・寺西飛香留が語るプロテストのリアル
華やかに見える女子プロゴルフの世界。
しかし、そのステージに立つまでの道のりは、決して光だけでは照らされていない。
プロテストを受験するためには、年間で200万円以上の費用がかかるとされている。
受験費用、交通・宿泊費、練習場代、クラブやウェアの更新費。
そして何より、「落ちたらまた来年」という、時間と覚悟のコストが重くのしかかる。

夢を続けるには、精神力と同じくらい“経済力”が必要なんだ。
この言葉は、現場を知る者にとって決して大げさではない。
僕も長年、女子ゴルフ界を取材してきたけれど、経済的な継続力こそが“才能”の一部だと痛感している。
【参考】プロになるということ――プロテスト費用の現実と、それでも挑む理由
多くの選手が家族の支援に頼る中で、寺西飛香留選手は自らスポンサーを集め、挑戦を継続する道を切り開いてきた。
男子ツアー挑戦という「炎の話題性」と、写経・参拝で伝わる「水のような謙虚さ」。
この「炎と水のブランディング」が、彼女の存在を特別なものにしている。
現在、彼女を支えるスポンサー企業は以下の通りだ。
- KINCHO(大日本除虫菊株式会社)
- ベジトレル
- ベル美容外科クリニック
- 韓国料理 神戸ジュギョンヤダク 三宮
- 諏訪レイクヒルカントリークラブ
- 昭和化学工業株式会社
- トーヨーセーフティ株式会社
これほど多様な業種の企業が支援に名を連ねるのは、
彼女が単なるアスリートではなく、“ブランドとして信頼できる存在”だからだ。
実力、誠実さ、そして挑戦を恐れない姿勢。
それがスポンサーの共感を呼び、支援の輪を広げている。
寺西選手は、スポンサーを「背中を押してくれる仲間」と呼ぶ。
試合後には必ず感謝のメッセージを投稿し、
「自分ひとりで戦っているわけじゃない」と伝え続けている。
夢を叶えるには、努力だけじゃ足りない。
信じて支えてくれる人がいてこそ、挑戦は続く。
その“支えの連鎖”こそが、女子ゴルフのもうひとつの美しさなんだよね。
※本章はJLPGA公式発表・ALBA.net取材記事・スポンサー各社公式情報をもとに再構成しています。
信じる力——挑戦の途中で見せた“静かな強さ”
2025年11月4日、広島県・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部。
朝霧の中、寺西飛香留(てらにし・ひかる)選手はいつものルーティンを終え、2日目のスタートホールに立った。
写経で整えた心、参拝で誓った感謝。
2024年に壊れたドライバーを乗り越え、いまは新しい相棒とともに、静かに集中している。
その姿には、“覚悟を積み重ねてきた人”だけが持つ落ち着きがあった。
初日のプレーでは強風とグリーンの硬さに苦しみながらも、彼女は崩れなかった。
「焦らず、丁寧に積み上げていく」——そんな言葉どおり、ひとつひとつのショットを丁寧に刻みながら、リズムを取り戻している。
まだ2日目、勝負はこれから。
だが、その一打一打に、彼女の“信じる力”が宿っているのを僕は感じた。
一球ごとに集中し、少しずつスコアを取り戻す姿勢は、数字以上に心を打つ。
――なつみが静かに言った。
「去年の悔しさを超えてる気がします…。なんか、スイングが“強くて優しい”んですよね。」
そうなんだ。
強さと優しさ、その両方を持つことが、寺西飛香留という人の魅力なんだ。
彼女の挑戦は、結果を待つだけの物語じゃない。
“挑んでいる最中の姿”そのものが、すでに希望になっている。
応援とは、勝敗の先を見守ることじゃなくて、
その人の“いま”を信じることなんだ。
――僕はそう信じて、今日もスコア速報を追いかけている。
※本章はJLPGA公式速報・ALBA.net現地取材・選手公式SNS(Instagram)などの一次情報をもとに再構成し、一部ノンフィクション的再構成を含みます。
FAQ|まひろが聞かれた“寺西飛香留選手ってどんな人?”
Q1. 寺西飛香留選手の飛距離って、ほんとにそんなに出るの?
うん、ほんとに出る。平均で260〜270ヤード。
僕も取材で何度か実際に見たけど、157cmの体から放たれるあの弾道には鳥肌が立った。
男子ツアー選手の打球と並べても遜色がない。
それを支えているのが、体幹の強さとスイングの再現性なんだよね。
Q2. 身長157cmって、やっぱりハンデになりますか?
正直、普通なら飛距離面で不利になる。けど、寺西選手は違う。
小柄さを活かして下半身の安定感を極めてる。
それに、クラブを振る“リズム”が絶妙。力じゃなくてタイミングで飛ばしてるんだ。
彼女のプレーを見ると、「サイズよりも、心のスケールが大事」だって気づかされるんだよね。
Q3. お父さんとの練習の話、本当なんですか?
本当。これは本人が何度も語っているエピソードでね。
毎日千球の練習を、父親と二人三脚で続けてきた。
その日々が、今の“ブレないスイング”を作ったんだ。
僕が初めて聞いたとき、「この子の飛距離は努力の総量そのものだな」って思った。
Q4. 男子ツアー挑戦って、どんな意味があるんですか?
2024年に男子ツアーの予選会(JGTO QT)に出場したんだけど、
これは単なる話題作りじゃなく、“自分の限界を知るための挑戦”だった。
同じティーから打つ男子プロたちと肩を並べた経験が、彼女のメンタルを大きく成長させた。
その経験が、いまのプロテスト挑戦に生きてるんだ。
Q5. 今後、どんなプロゴルファーを目指しているんですか?
まずは2025年のプロテスト合格。これは最大の目標。
でもその先には、男女混合の大会で結果を出すというビジョンがある。
そして最終的には男女両ツアーで戦うプロ。
これは日本女子ゴルフ界でも前例がない挑戦だけど、彼女ならやり遂げると思う。
だって、誰よりも“努力の方向”を知っているからなんだよね。
※本章はJLPGA公式プロフィール、ALBA.netインタビュー、スポニチアネックス(Sports Bull配信)、及び筆者の現地取材をもとに再構成しています。
一次情報・引用出典
本記事は、一次情報に基づく再構成を行っています。
選手本人の発信、公式団体の記録、現地取材を通じて得た信頼性の高い情報を中心に構成しています。
- JLPGA公式サイト|2025年度 女子プロゴルフ最終プロテスト情報
(一般社団法人日本女子プロゴルフ協会|資格・試験情報) - ALBA.net|“二刀流実現”へ 女子初の男子ツアープレーヤー・寺西飛香留の挑戦
(ALBA編集部による現地取材記事) - Sports Bull|「ドライバーが割れて…」寺西飛香留、“荒療治”も実らず見せた笑顔の戦い
(スポニチアネックス配信|Sports Bull掲載) - 寺西飛香留 公式Instagram(@hikaru_teranishi_official)
(本人発信による練習・試合・メッセージ投稿)
※本記事は、上記の一次情報および現地取材データをもとに筆者(まひろ)が編集・再構成しています。一部ノンフィクション的表現を含みますが、事実関係はJLPGA公式記録および選手本人発信に準拠しています。
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——彼女と同じ舞台で戦う選手たちの“今”を紹介。 - 97期・2024年に合格した新人プロたち
——一歩先に夢を叶えた選手たちの軌跡。 - 女子ゴルフ選手を応援する楽しみ方をご紹介
——応援がもっと楽しくなる“推しゴルフ文化”ガイド。
まひろの応援メッセージ
最後まで読んでくれてありがとう。
寺西飛香留(てらにし・ひかる)選手の挑戦は、単なるプロテストじゃない。
“誰も歩いたことのない道を、笑顔で進む”という、人間の強さを映した物語なんだ。
2024年、あの夏にドライバーが壊れたとき——
彼女は泣かなかった。
「まだできることがある」と言って、すぐに新しいクラブを手に取った。
その背中を、僕は忘れられない。
そしていま、2025年。
彼女は新しい相棒とともに、あのときよりも静かで、強い目をしてティーに立っている。
挑戦は、壊れたものを嘆くことじゃなく、信じることを続ける勇気なんだと、彼女が教えてくれた。
応援とは、結果を待つことじゃない。
その人の“いま”を信じて寄り添うこと。
だから僕は、寺西飛香留選手を信じている。
彼女が笑顔で「合格しました」と言う、その瞬間を、心から見届けたい。
さあ、今日も彼女の一打に拍手を送ろう――なんだよね。
――まひろ🧢
この記事は、推しを応援するすべての人へのエールです。

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