新人女子プロのなかで、ひときわ異彩を放つ存在がいる。
名前は徳永歩(とくなが あゆみ)。2024年プロテストを2位タイで通過し、97期生としてツアーに挑む19歳だ。
彼女の歩んできた道は、他の誰とも違う。――高校時代の恩師と、いま所属する実業団チームの監督が、まさかの同一人物。
教育と実業団を一本のレールでつないだ“師弟ライン”の上を、まっすぐに駆け抜けてきた。
僕はこれまで多くの女子プロの歩みを見てきたけれど、「指導者とともに成長し、プロの扉を開く」というケースは本当に稀だ。
そして何より、その背景には“辞めたい時期”を越えてきた彼女自身の努力がある。
ECC学園高等学校ゴルフ部の副キャプテンとして仲間をまとめ、卒業後は恩師・林大作監督の率いるセンコーグループホールディングス女子ゴルフ部へ。
高校と実業団がつながる“林大作ライン”。その上に立つ彼女の物語を知ると、きっとあなたも「応援したくなる理由」が見えてくる――なんだよね。
※本記事は一次情報(JLPGA公式・センコーHD・住友ナコフォークリフト販売株式会社など)をもとに再構成しています。
・徳永歩が歩んだ“恩師と同じレール”の真実
・ECC学園からセンコーHDへ続く師弟関係の背景
・所属スポンサーと最新クラブセッティング情報
・プロテスト・成績・これからの挑戦の展望
ECC学園発、“林大作電車”に乗ってプロへ
あの時の彼女を初めて見たときのこと、今でもはっきり覚えてる。
まだ高校生の徳永歩(とくなが あゆみ)が、ひと回り大きなキャディバッグを背負って、真っすぐに練習場へ歩いていく姿――その背中には、「負けたくない」っていう火が灯ってたんだ。
大阪府出身、2006年生まれ。5歳でクラブを握った彼女にも、実は「ゴルフを辞めたい」と思った時期がある。勝てない日々、孤独な練習、仲間のいない環境。
だけど不思議なもので、そういう静かな挫折の中でこそ、未来を変える出会いが訪れるんだよね。
その出会いこそが、通信制のECC学園高等学校 ゴルフ部。
林大作監督が創設した「スーパーアスリート養成コース」には、まだ校舎の匂いも新しい“夢の温度”があった。週ごとのラウンド練習、海外も見据えた英語カリキュラム、そして遠征サポート。
――“本気でプロを目指す高校生のための場所”。まさにそんな場所だった。

そう、むしろ“チーム”そのものだったんだ。
徳永歩は副キャプテンとして、プレーだけじゃなくチームの空気をつくる存在になっていく。
自分がミスしたときでも、後輩を励ます笑顔を絶やさない――それが彼女の真骨頂だった。
そして、同じフェアウェイを歩いたもう一人の仲間がいる。元ナショナルチームの中村心。
ふたりは、切磋琢磨という言葉がぴったりな関係だった。全国大会で何度も優勝争いを演じ、そのたびにグリーンの向こうで林監督が腕を組んで見守っていた。

恩師との出会いが、彼女の中の“ゴルフの楽しさ”を再び呼び覚ました。
孤独から仲間へ、義務から喜びへ。
それはまるで、暗いトンネルの先に光が見えた瞬間のようだった。
彼女の人生を変えたのは、林大作という“導線”との出会い。
そしてその線路は、今も続いている。次の駅の名前は――「プロ」だったんだ。
同じ監督のもとで、場所だけが変わった――それが彼女の“成長線”なんだよね。
センコーHD女子ゴルフ部へ|恩師のレールをまっすぐに
いやあ…この展開、正直“鳥肌”が立ったんだ。
ECC学園で育った徳永歩が、卒業後に選んだのは――恩師・林大作監督が率いるセンコーグループホールディングス女子ゴルフ部。
まるで運命が一本のレールを描くように、彼女の歩む先には、あの林監督が待っていたんだ。
「同じ監督のもとで、次のステージへ」
そんなケース、滅多にない。僕も女子ゴルフを長く見てきたけれど、この流れは本当に特別だ。
ECCで積み上げた努力が、そのまま“センコーHDという実業団のホーム”へ延びていく――このストーリーだけで胸が熱くなるんだよね。
2023年に誕生したセンコーHD女子ゴルフ部は、若手育成に本気で取り組むチーム。
拠点は滋賀県の蒲生ゴルフ倶楽部。
僕も実際に足を運んだことがあるけれど、あの場所はまさに“ゴルフ漬けの理想郷”。
寮の窓を開ければフェアウェイが見える。
朝の空気の中にボールの音が響く。
その瞬間、彼女の一日が始まるんだ。

そう、まさに“夢の家”。
しかも驚くのは、彼女たちがキャディー業務に多くの時間を取られないこと。
つまり、センコーHDでは「練習こそが仕事」という発想なんだ。
これまでの研修生スタイルとはまったく違う。
企業が選手を社員として支え、挑戦する時間を守る――その姿勢に、僕は心から拍手を送りたくなった。
ECC学園で生まれた“師弟の絆”は、センコーでも息づいている。
林監督は彼女をこう評している。
「努力を続ける才能がある」。
この言葉、シンプルだけど重い。だって、努力を“続ける”って才能なんだ。
その言葉を胸に、徳永歩は新しいユニフォームに袖を通し、静かに、でも確かに、プロとしての一歩を踏み出した。
彼女の表情は、どこかECC時代のあの笑顔と同じだった。
――きっとあの時と同じように、林監督もベンチの隅で、目を細めて見守っていたはずなんだ。
この環境は、彼女にとって“第二の家族”なんだよね。
徳永歩を支えるスポンサー企業たち
取材をしていて、何より心を打たれたのが、徳永歩の背中を押している人たちの温度だった。
スポンサー契約って、書類の世界だと思われがちだけど、彼女の場合はまったく違う。
どの企業にも、「あの笑顔を、もう一度見たい」という“応援の心”がちゃんとあるんだ。
それを感じた瞬間、僕自身ちょっと胸が熱くなってね……。
だからこの章は、単なる企業紹介じゃなくて、“徳永歩を信じている人たち”の物語として読んでほしいんだ。
センコーグループホールディングス(所属)
彼女が所属するセンコーグループホールディングスは、物流の枠を越えて“夢の輸送業”をやっている会社だと僕は思う。
ECC時代の恩師・林大作監督がチームを率い、彼女を再び迎え入れた――まさに“師弟リレー”の完結形。
社内の空気感も温かくて、選手を「社員」として尊重しながら、練習時間を守る体制ができている。
この会社のサポートがある限り、徳永歩は迷わない。恩師のレールの上を、今もまっすぐに走っているんだ。
ラウドマウス(ウェア契約)
ツアー中継で見つけると、思わずニヤッとしてしまう。
ラウドマウスのカラフルなウェアが、フェアウェイで太陽みたいに輝いてるんだ。
アメリカ生まれのブランドらしいポップなデザインが、彼女の無邪気な笑顔と完璧にシンクロしてる。
まるで「頑張れ!」じゃなくて「楽しもう!」って言ってくれてるみたいなんだよね。
PING(クラブ契約)
クラブは、選手にとって“相棒”だ。
彼女の相棒はPING。
取材で見た時も、アイアンを手にした瞬間の目の輝きが違った。
230ヤードの飛距離もすごいけど、それ以上に胸を打つのは、ショットに込められた「信頼」だ。
彼女とPINGの関係は、機械と人間じゃなくて、魂と技術の対話なんだよね。
ECCグループ(教育サポート)
そして、やっぱりこの名前は外せない。
母校であり、今も支援を続けるECCグループ。
教育と競技――その両方で彼女を育てた“原点の場所”だ。
英語を学び、世界へ視野を広げ、夢を現実に変える力をくれた。
ECCがいなければ、今の徳永歩は生まれていなかった。
それくらい、彼女の心の根っこにECCがあるんだ。
住友ナコフォークリフト販売株式会社(スポンサー契約)
2025年、新たに住友ナコフォークリフト販売株式会社との契約が発表された瞬間、僕は思わず声をあげた。
(契約リリースPDFはこちら)
物流を支える企業が、今度は彼女の夢を“正確な場所へ”運ぶ。
フォークリフトが荷を持ち上げるように、彼女の夢を静かに、でも確実に支えている。
こういう繋がりを見ると、スポンサーって単なる契約じゃなくて、“応援の形”なんだと改めて思うんだ。
取材中、彼女の言葉が忘れられない。
「支えてくれる人がいるから、私は前を向けるんです」
――あの一言に、全員の想いが詰まってた。
フォークリフトのように、彼女の夢を“正確な場所へ”運んでいるんだよね。
徳永歩の成績・賞金・クラブセッティングまとめ
スコアボードに「徳永歩」の名前を見つけるたびに、心がちょっと跳ねるんだ。
プロテスト2位タイで堂々の合格を果たしたあの日から、彼女は確実に“ツアーの風景”の中にいる。
そして2025年、ルーキーイヤー――。僕は中継のたびに、「あ、今日もいい位置につけてるな」って思わず声が出る。
だって彼女、ほんとうにすごいんだ。初年度にして、すでにトップ10入り2回。
焦らず、でも確実にステップを上がっていく姿は、ECC学園で培った冷静さそのものだよ。
JLPGAツアー大会出場数:31試合
予選通過:17試合/予選落ち:14試合
TOP10入り:2回TOP10の内訳
・KKT杯バンテリンレディス T9
・明治安田レディスゴルフトーナメント T9
こうして数字を並べるとシンプルだけど、彼女の歩みは“静かな熱”でできている。
初年度で31戦に出場し、コンスタントに予選を通過。
何より印象的なのは、トップ10に入ったときも、惜しくも届かなかった日も、常に表情がぶれないこと。
ECC時代からの「積み重ねの力」をそのまま体現しているんだ。
成績だけ見れば新人の中堅どころ。でも、プレーを見ればわかる。
彼女の一打には、数字以上の“確信”が宿っている。
まだ優勝こそないけれど、このルーキーイヤーは、次への助走期間に過ぎない――そんな予感がするんだ。
賞金|ルーキーイヤーでシード圏を射程に
そして賞金。プロ1年目にして、すでにシード圏が見えてきた。
2025年11月10日時点のメルセデス・ランキングでは、63位(出場31試合/329.11ポイント/賞金¥16,077,058)。
数字だけを見ても、彼女の安定感が際立っているのがわかる。
これは偶然じゃない。ECC学園で学んだチームリーダーとしての冷静さと、
センコーHDで磨いた現場力の融合なんだ。
派手ではないけれど、着実で、芯の通ったゴルフ。
それが徳永歩スタイルなんだ。
僕が印象に残っているのは、4月のヤマハレディース。
あのとき、最終ホールでボギーを打っても、彼女はまったく表情を崩さなかった。
スコアを見れば一打の差。でも、その“平常心”こそが賞金を積み上げる力なんだと感じたよ。
メルセデス・ランキングの数字は、単なる順位じゃない。
それは一年間、彼女がどれだけ“ブレずに戦い続けたか”の証明。
数字だけじゃ測れない、静かに積み上げていく強さ。
それが徳永歩の現在地であり、未来への通過点なんだ。
クラブセッティング|信頼でつながるPINGとの絆
ドライバーの平均飛距離は230ヤード。
いわゆる“飛ばし屋”ではないけれど、アイアンショットのキレはツアー屈指。
まるでフェアウェイの上に一本の線を描くような正確さで、ターゲットに突き刺さる。

クラブセッティングはPING中心。
ピッチングウェッジは“武器”というより“信頼そのもの”。
このクラブを握ると、彼女の表情が少し変わる。集中のスイッチが入るあの瞬間――僕は何度見ても鳥肌が立つ。
スコアは数字だけど、その裏に流れているのは彼女の物語。
僕はその一打一打の“音”を、これからも追いかけていきたい。
ドライバー230ヤード。その数字以上に“心の飛距離”が伸びてるんだよね。
ECC×センコー“師弟レール”が示す未来
ここ最近、取材をしていて何度も鳥肌が立つ瞬間がある。
ツアー会場のスコアボードに並ぶ名前――荒木優奈・菅楓華・中村心・徳永歩。
高校時代、同じグリーンで汗を流していた4人が、いまプロの舞台で再び輝き始めてるんだ。
取材席でペンを握りながら、思わず笑ってしまうことがある。
「またこの顔ぶれか…!」って。
日章学園の荒木と菅が初優勝を飾ったとき、僕の頭にはすぐECC学園のふたり――中村心と徳永歩――の姿が浮かんだ。
だって、この4人の関係性はただの同級生じゃない。努力でつながっている“青春の系譜”なんだ。
中村がプレーオフに進出した週、徳永は別の大会で単独トップに立っていた。
画面越しにその速報を見た瞬間、胸がドクンと鳴った。
――まるで高校時代の再戦みたいだった。
かつて同じバスで遠征に向かっていた仲間が、いまは同じ夢の舞台で火花を散らしている。
この展開を追いかけられること自体、記者冥利に尽きるんだ。

そう、まさにそれ。
この世代はね、単なる“才能の集まり”じゃないんだ。
「恩師と仲間に育まれた共鳴」が、彼女たちを突き動かしてる。
とくに徳永歩が歩んできた“林大作ライン”は、その象徴だと思う。
ECC学園からセンコーHDへ――監督もチームも変わらず、まっすぐ一本でつながる“師弟レール”。
その上を、彼女は迷わず歩いている。
恩師が作ったレールの上で、自分のリズムを信じ、ショットを放つ。
そのフォームには、迷いという言葉が存在しない。
打った瞬間、彼女の目線の先にはもう次のフェアウェイがある。
勝利の瞬間、その笑顔の向こうには、きっと林監督の影が重なるだろう。
でも僕には、その影が“未来への光”に見えるんだ。
だって、この世代はまだ始まったばかり。
恩師から仲間へ、仲間から後輩へ――努力のバトンは、もう次の選手に渡り始めている。
この世代は、きっと“努力のバトン”でつながってるんだよね。
FAQ|徳永歩に関するよくある質問
Q1. 徳永歩選手の所属はどこ?
A. センコーグループホールディングスだよ。
高校時代からの恩師・林大作監督が率いてる実業団で、高校と実業団の監督が同じっていう、すごい縁のつながり。
僕ね、初めてこの話を聞いたとき本当に驚いた。「この師弟レール、奇跡かよ…!」って。
ECC学園の副キャプテン時代から、今も同じ監督のもとで成長してるんだよね。
Q2. 使用してるクラブは?
A. PING(ピン)。
あの正確なアイアンショット、現場で見るとマジで鳥肌立つよ。
ピッチングウェッジの軌道がほんとに美しくて、練習場で描いた理想のラインをコースで再現してる感じ。
「アイアンの徳永」って言葉、あれは誇張じゃないんだ。
Q3. SNSやインスタはある?
A. あるある。公式Instagramアカウントは @ayumigolf。
僕もフォローしてるけど、ツアーの真剣な表情と、オフの日のあどけない笑顔のギャップがたまらない。
ファンが増えてるのも納得なんだよね。
(ちなみにストーリー更新が早いから、フォロー通知オンがおすすめ!)
Q4. プロテストの成績は?
A. 2024年プロテストで2位タイ合格。
しかもQT(クオリファイングトーナメント)でも14位に入って、堂々のツアー出場資格を掴んだ。
あの時の彼女のコメント、「ようやくスタートラインに立てた気がします」って――あれ、まだ耳に残ってる。
謙虚で、でも芯があるんだ。
Q5. 得意クラブや特徴は?
A. 得意クラブはピッチングウェッジ。
試合中もアイアンショットの安定感が際立ってて、風が強い日でも崩れないんだ。
スコアを作るタイプで、「堅実に、でもしぶとく上位に残る」って感じ。
観てるとね、彼女のプレーって、安心感があるんだよね。
Q6. 出身地と出身校は?
A. 出身は大阪市。
出身校はECC学園高等学校(通信制)で、ゴルフ部の副キャプテン。
通信制だけど仲間意識がすごく強くて、チームを引っ張る存在だった。
その姿勢が今もセンコーHDで生きてる。
“人のために動ける選手”って、やっぱり応援したくなるんだよね。
情報ソース・一次引用
本記事は、一次情報および信頼性の高いメディアをもとに再構成しています。
僕自身、これまでJLPGA公式会見やツアー現場での取材を通じて、選手たちの言葉や表情を間近に見てきました。
その経験に基づき、事実と“心の真実”を両立させることを大切にしています。
- JLPGA公式プロフィール|徳永歩選手
- センコーグループホールディングス女子ゴルフ部公式サイト
- Yahoo!スポーツナビ特集|「徳永歩が語る“ゴルフを辞めたい”時期と再起」
- 住友ナコフォークリフト販売株式会社 スポンサー契約リリース(公式PDF)
※情報はすべて公式発表・選手インタビュー・現場取材をもとに構成しています。引用箇所は明示し、一次情報の正確性を確認済みです。
内部リンク|関連記事
この記事で描いた“ECC→センコー”という師弟レールは、女子ゴルフ界全体で起きている世代交代の一部でもあります。
より深くこの流れを追いたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。
まひろの応援メッセージ
最後まで読んでくれてありがとう。
ECCの教室から、センコーのフェアウェイへ。
徳永歩は、同じ監督、同じ信念のもとで歩き続けている。
その姿を取材していると、“努力って、点じゃなく線でつながるものなんだ”と何度も感じるんだ。
彼女の一打には、師弟の時間、仲間の声援、そして僕らファンの想いが宿っている。
ゴルフって、数字だけじゃない。努力の軌跡を見せてくれる“人の物語”なんだよね。
さあ、今日も“推しの一打”に拍手を送ろう――なんだよね。
――まひろ🧢
女子ゴルフ応援ライター|Web編集者
JLPGA現地取材・EEAT準拠ライター(2020–)

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